Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
渡邊 陽子*; 山口 高志*; 野口 泉*; 堅田 元喜
no journal, ,
樹木葉に付着した粒子の雨に対する挙動を明らかにするために、降雨前後での樹木の葉表面の粒子の観察、葉に付着したエアロゾル成分の分析、及び数値モデルを用いて樹木へのエアロゾル沈着量の推定を行った。2012年の夏季に北海道札幌市のシラカンバの成木から枝葉を採取し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて葉表面を観察した。採取した葉の一部をイオン交換水とイオンクロマトグラフィーを用いて葉表面の無機成分の単位葉面積あたりの付着量を測定した。樹木へのエアロゾル沈着量は、植生へのエアロゾルの沈着過程を考慮した多層大気-土壌-植生1次元モデル(SOLVEG)を用いて計算した。葉表面に付着したSO及びNHは降雨がないときには増加傾向にあり、強い降雨イベントの後に減少する傾向が見られた。同様の傾向はモデル計算によるエアロゾル沈着量の時間変化にも見られ、降水によって付着粒子が洗浄されることが示された。一方、弱い降雨の後には付着量の大きな減少は見られず、SEMによる観察結果にも同様の傾向が見られた。この結果から、降雨による粒子の洗浄効果は降雨強度に依存することが示唆された。